検索
リンク
タグ
ASP.NET
.NET
ASP.NET MVC
F#
Visual Studio
Azure
ASP.NET Core
ライトニングトーク
Plone
AJAX
Selenium
C#
jQuery
ADO.NET Entity Framework
SQL Server
JavaScript
LINQ
WebMatrix
EFCore
Fizz-Buzz
カテゴリ
最新の記事
最新のコメント
記事ランキング
最新のトラックバック
以前の記事
2023年 01月 2022年 12月 2022年 11月 2022年 10月 2022年 09月 2022年 08月 2022年 07月 2022年 06月 2022年 05月 2022年 04月 2022年 03月 2022年 02月 2022年 01月 2021年 12月 2021年 11月 2021年 10月 2021年 09月 2021年 08月 2021年 07月 2021年 06月 2021年 05月 2021年 04月 2021年 03月 2021年 02月 2021年 01月 2020年 12月 2020年 11月 2020年 10月 2020年 09月 2020年 08月 2020年 07月 2020年 06月 2020年 05月 2020年 04月 2020年 03月 2020年 02月 2020年 01月 2019年 12月 2019年 11月 2019年 10月 2019年 09月 2019年 08月 2019年 07月 2019年 06月 2019年 05月 2019年 04月 2019年 03月 2019年 02月 2019年 01月 2018年 12月 2018年 11月 2018年 10月 2018年 09月 2018年 08月 2018年 07月 2018年 06月 2018年 05月 2018年 04月 2018年 03月 2018年 02月 2018年 01月 2017年 12月 2017年 11月 2017年 10月 2017年 09月 2017年 08月 2017年 07月 2017年 06月 2017年 05月 2017年 04月 2017年 02月 2017年 01月 2016年 12月 2016年 11月 2016年 10月 2016年 09月 2016年 08月 2016年 07月 2016年 06月 2016年 05月 2016年 04月 2016年 03月 2016年 02月 2016年 01月 2015年 12月 2015年 11月 2015年 10月 2015年 09月 2015年 08月 2015年 07月 2015年 05月 2015年 04月 2015年 03月 2015年 02月 2015年 01月 2014年 12月 2014年 11月 2014年 10月 2014年 09月 2014年 08月 2014年 06月 2014年 04月 2014年 03月 2014年 02月 2014年 01月 2013年 12月 2013年 10月 2013年 09月 2013年 08月 2013年 07月 2013年 06月 2013年 05月 2013年 04月 2013年 03月 2013年 02月 2013年 01月 2012年 12月 2012年 11月 2012年 10月 2012年 09月 2012年 08月 2012年 07月 2012年 06月 2012年 05月 2012年 04月 2012年 03月 2012年 02月 2012年 01月 2011年 12月 2011年 11月 2011年 10月 2011年 09月 2011年 08月 2011年 07月 2011年 06月 2011年 05月 2011年 04月 2011年 03月 2011年 02月 2011年 01月 2010年 12月 2010年 11月 2010年 10月 2010年 09月 2010年 08月 2010年 07月 2010年 06月 2010年 05月 2010年 04月 2010年 03月 2010年 02月 2010年 01月 2009年 12月 2009年 10月 2009年 09月 2009年 07月 2009年 06月 2009年 05月 2009年 04月 2009年 03月 2009年 02月 2009年 01月 2008年 12月 2008年 11月 2008年 10月 2008年 09月 2008年 08月 2008年 07月 2008年 06月 2008年 05月 2008年 04月 2008年 03月 2008年 02月 2008年 01月 2007年 12月 2007年 11月 2007年 04月 2007年 03月 2007年 02月 2007年 01月 2006年 11月 2006年 10月 2006年 09月 2006年 08月 2006年 07月 ファン
ブログジャンル
画像一覧
|
2022年 12月 25日
今まで GetConnectionString メソッドで App Service に設定した接続文字列を取得できなかったことなんて無かったんですが...先日、Qiita 上の下記投稿が目に留まった。 上記投稿内容によると、Azure App Service 上に配置した ASP.NET Core アプリ (Blazor Server) で、App Service 上で設定した接続文字列を GetConnectionString メソッドで取得できないというのだ。 自分はこれを読んで、えぇ、そんなことあるのだろうか? と非常に疑問を抱いた。というのも、自分は普段から Azure App Service 上に Blazor Server を含む各種 ASP.NET Core アプリを配置しており、App Service 上で設定した接続文字列も普通に GetConnectionString メソッドで取得できていたからだ。 ただし、確かに下記記事にあるとおり、Azure App Service 上で設定した接続文字列は環境変数として登録され、その環境変数を通して GetConnectionString メソッドで取得できるのだが、その環境変数名には、App Service 上での接続文字列設定時に選択した「種類 (Type)」に応じた "プレフィクス" が付く、という話はあるにはある。 そのように App Service 上で設定したデータベース接続文字列を含む環境変数名には上記プレフィクスが付くのに、なぜ GetConnectionString ではそのプレフィクスを気にせずに接続文字列を取得できていたのか、そういえばよく考えたこともなかった。 Azure ポータル画面から App Sevice に設定する接続文字列で、選べる「種類 (Type)」は以下の 5 つ。 - MySQL - SQLServer - SQLAzure - PostgreSQL - Custom そこで、上記 5 種の接続文字列設定が、ちゃんと ASP.NET Core アプリから取得できるか試してみることにした。 Blazor Server アプリを書いて試してみた動作確認用に、接続文字列と環境変数とを一覧表示する Blazor Server アプリを書いて Azure App Service 上に配置する。 @using System.Collections; @inject IConfiguration config; <h3>Connection Strings</h3> <table> <tr><td>MySQL</td><td>@connStrM</td></tr> <tr><td>SQServer</td><td>@connStrS</td></tr> <tr><td>SQLAzure</td><td>@connStrA</td></tr> <tr><td>PostgreSQL</td><td>@connStrP</td></tr> <tr><td>Custom</td><td>@connStrC</td></tr> </table> <h3>Environment Variables</h3> <table> @foreach (var env in envVals) { <tr><td>@env.Key</td><td>@env.Value</td></tr> } </table> @code { private string? connStrM; private string? connStrS; private string? connStrA; private string? connStrP; private string? connStrC; private DictionaryEntry[] envVals = Array.Empty<DictionaryEntry>(); protected override void OnInitialized() { connStrM = config.GetConnectionString("connStrM"); connStrS = config.GetConnectionString("connStrS"); connStrA = config.GetConnectionString("connStrA"); connStrP = config.GetConnectionString("connStrP"); connStrC = config.GetConnectionString("connStrC"); envVals = Environment.GetEnvironmentVariables() .Cast<DictionaryEntry>() .Where(env => env.Key?.ToString()?.Contains("connStr") == true) .ToArray(); } } そして appSettings.json と App Service 上との双方に上記 5 種の接続文字列を設定しておく。 { "ConnectionStrings": { "connStrM": "from appSettings.json (MySQL)", "connStrS": "from appSettings.json (SQLServer)", "connStrA": "from appSettings.json (SQLAzure)", "connStrP": "from appSettings.json (PostgreSQL)", "connStrC": "from appSettings.json (Custom)" }, ... ![]() GetConnectionString で取得される接続文字列が、
仕掛けだ。 App Service 上で設定した接続文字列のほうが優先度が高いため、App Service 上での設定が正しく機能していれば、この Blazor Server アプリのページ表示には、App Service で設定した接続文字列がずらっと並んで表示されるはずだ。 で、実際に実行してみたところ... ![]() なんと、App Service 上に設定した接続文字列のうち、種類 = PostgreSQL で設定したものだけが取得できていないのだ。 これで冒頭で紹介の Qiita 投稿記事にて「Azure App Service に配置した ASP.NET Core アプリで、App Service 上に設定した接続文字列を GetConnectionString で取得できない」と書かれていた点にも合点がいく。同記事では接続文字列の種類を PostgreSQL に指定していたのだ。自分は「種類 (Type)」には「SQLAzure」しか設定したことがなく、それでこれまで、GetConnectionString メソッドで接続文字列が取得できない、といった現象に悩まされずに済んできたようであった。 理由を探るしかし一体全体どうして 種類 = PostgreSQL のときだけ接続文字列が取得できないのだろうか?? 先に書いたとおりこれまで自分は頓着していなかったものの、そもそも、どうして "MYSQLCONNSTR_~" みたいなプレフィクスが環境変数名に付いているにもかかわらず、そんなことを気にせずに GetConnectionString で接続文字列が取得できていたのだろうか? ということで、.NET における構成プロバイダーのうち、環境変数由来の構成情報を提供するプロバイダーのソースコードを確認してみた (下記リンク先)。 そうしたところ、なんと、それら App Service 上の接続文字列設定に関するプレフィクスがソースコード上にハードコードされて、これらプレフィクスが付いた環境変数を特別に処理していたのだ。これが、App Service 上での接続文字列設定が環境変数上はその「種類 (Type)」に応じたプレフィクスが付くにも関わらず、GetConnectionString メソッドでいずれのプレフィクスが付いていても接続文字列を取得できる仕掛けだった。 そして加えて、このハードコードされたプレフィクスの中に、どういうわけか、PostgreSQL 用のプレフィクスだけが入っていないのである (下記はその抜粋)。 public class EnvironmentVariablesConfigurationProvider : ConfigurationProvider { private const string MySqlServerPrefix = "MYSQLCONNSTR_"; private const string SqlAzureServerPrefix = "SQLAZURECONNSTR_"; private const string SqlServerPrefix = "SQLCONNSTR_"; private const string CustomConnectionStringPrefix = "CUSTOMCONNSTR_"; // ⚠️ "POSTGRESQLCONNSTR_" についての項目だけ、存在しない!! ... これが、「種類 (Type)」に PostgreSQL を指定した場合にのみ、GetConnectionString メソッドでその設定値を取得できない原因・理由であった。 既に3年以上前から発覚しているも修正に至らず事情がわかった上で、改めて "EnvironmentVariablesConfigurationProvider PostgreSQL" などのキーワードでネットで検索してみると、下記 Issue を発見。 この Issue が作られたのは 2019年5月、つまりこの記事を書いている 3年よりも前に、既にこの問題は認識はされていたようだ。しかし大変残念ながら、つい先月に .NET 7 が正式リリースされた今日現在、3年以上が経過したあとでも、この不具合 (?) は解消されていない。上記 Issue を斜め読みする限り、どうも、そもそもこういうハードコードされたプレフィクス実装が好ましくないので根本的に仕組みを変更したいようなことも議論されているようだ。 あと、根本原因は前述のとおり .NET のランタイムライブラリにあるわけだが、この不具合の動作・振る舞いとしては「Azure ポータル画面で、App Service の接続文字列として、種類 = PostgreSQL で登録すると (ないしは Azure CLI で同等の設定を施したとき)、設定が取得できない」ということで、Azure CLI の GitHub リポジトリにも Issue が立てられている。 さておき、Azure App Service 上でデータベース接続文字列を設定する際に、どうして「種類 (Type)」の設定が求められるかというと、「種類 (Type)」に応じたデータベースアクセスプロバイダ名が、"~_ProviderName" のサフィックス付きのエントリに追加される仕掛けがあるためである。 例えば Azure App Service 上で、種類 = MySQL 、エントリ名 = foo、でデータベース接続文字列を設定した場合、GetConnectionString("foo") でその設定した接続文字列が返ってくることに加えて、GetConnectionString("foo_ProviderName") を実行すると "MySql.Data.MySqlClient" という文字列が返ってくるのだ。これが何の役に立つのかは本稿では割愛するが、とにかく、「種類 (Type)」の設定がどこにどう作用するのかというと、こういうことである。 回避策ということで、とりあえずの回避策としては、たとえ接続先のデータベースが PostgreSQL であったとしても、Azure App Service でのデータベース接続文字列を設定の際は、その「種類 (Type)」として「Custom」を選んでおくのがよさそうである。そうすれば GetConnectionString メソッドでめでたく、その App Service 上に設定した接続文字列を取得できるようになる。 あるいは、冒頭で紹介した Qiita 投稿記事内で解決しているとおり、データベース接続文字列構成を使うのはあきらめて、通常のアプリケーション構成にデータベース接続文字列を設定するので良いかもしれない。Azure App Service に、通常のアプリケーション構成とは別にわざわざ "接続文字列" を設定する枠があるのは、App Service のバックアップ機能で、その接続先データベースもバックアップを取れるようにするためらしいのだが (下記リンク先参照)、もしこのバックアップ機能は使わないよ、ということであれば、通常のアプリケーション構成として PostgreSQL への接続文字列を設定しても問題ないと思われる。 以上、PostgreSQL への接続文字列を Azure App Service へ設定し、ASP.NET Core アプリ内から GetConnectionString で取得しようとする開発者各におかれては、この先躓く人が少しでも減りますようにと思わずにはいられない。
by developer-adjust
| 2022-12-25 21:45
| .NET
|
Comments(0)
|
ファン申請 |
||